「ねぇ、愛してる?」
貴女はいつもそう聞く。
僕は変わらず愛しているつもり…
僕にとって貴女はなくてはならない存在で、いつまでも一緒にいたい。
彼女の為ならどんな苦労だって平気なはずだ。
でも、口にできる"愛"って何か少し違う気がする。
だからなかなか「愛してる」と言えない。
本当は口にしたり形にしたりなんてしてはならない…
何か神聖な物のような気がしている。
「愛してる」
きっと現在この瞬間も世界中で誰かが囁いてる。
本当の愛とはどんなものなのだろう?
アガペー、エロス…過去の偉大な哲学者達も悩んできた問題…
親子の愛、兄弟愛、神への愛、友人への愛。
色や形はさまざまでも、それは誰かの胸の中にあり
誰かの為に表現されている。
素直な気持ちで表現したら、照れることも恥ずかしがる事も
神聖な物を汚しているような罪悪感もないのかな?
「愛してる」
でも、お互い気付かないうちにそれが当たり前になって
おざなりな台詞の中に沈んでしまうのは
あまりにも失礼な気がする。
だからいつも新鮮な気分で貴女を見つめていたいと思う。
一緒に食事をしたり、冗談を言って笑ったり、小さな事で喧嘩したり…
ちゃんと貴女を見て理解していきたい。
だからいつかは貴女に言えたらいいな。
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