ミツの奏でる笛を聞き入る雲草。
雲草 「!?」
猛烈な睡魔が襲う。
崩れる様に横になる雲草。
雲草 「どうした事か 何だか 急に 眠くなりました。」
わずかに笑みがこぼれるミツ。
平蔵 「どうされた。 雲草殿。 寝入っていては自慢の逃げ足が泣きますぞ。」
平蔵 「ご存知ですかな? 人は酒気を帯びている時が格別に美味いと言う事を。」
平蔵 「さても・・・ うまそうな その顔 その腕 その体。」
寝言の様な口調で喋る雲草。
雲草 「ははは。 まるで 私めを 喰らわれる ような口ぶり です な 。」
笛を止めるミツ。
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